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2016年07月26日
首の痛み
寝違いは、寝ているときに起こることから「寝違い」と呼ばれていますが、本当は、寝ていなくても急な首の痛みとともに首が動かなくなることがあります。
たとえば急に後ろを振り返ったときなども、この症状は起こります。
俗に言う、「ぎっくり腰」の「首」バージョンと捉えて頂けると分かりやすいでしょうか。寝違いは、「ぎっくり腰」に比較的似ています。
私は経験上、寝違いからくる首の痛みのことを、「ぎっくり首」と呼んでいます。それ位にぎっくり腰と寝違いの症状と発生する理由が似ているのです。
まず、頸椎(頭を支えるための骨)と腰椎(多くは背骨)が解剖学(体のつくりを)的に酷似しているため、身体からかかる負担も同じようにかかり、それ故に故障の仕方もとても似ています。
例えば腰椎ヘルニアと頸椎ヘルニアがあっても胸椎ヘルニアはありません。ヘルニアの発生原因も非常に似た運動学(体の機能)的な負荷が原因です。筋肉も腰の部分と肩、首の付け根が固くなるのに対して、胸椎部分は固くなることがありません。
解剖学的な構造で言えば脊椎は真横から見るとS字にカーブしています。
頚椎と腰椎は前弯、胸椎は後弯と言います。しかしながら一般的には後弯も前弯も悪いものとされています。私的には後弯も前弯も正常です、問題はそのカーブが異常に大きかったり、小さかったりする事です。
英語ではKyphosisカイフォーシス(後弯) lordosisロードーシス(前弯)と言いますがアメリカも同様です。しかし 人間は自然な状態で前弯も後弯もある訳で、それも含めて悪いと言ったら何が正常かわからなくなります。
私達はこのような時にハイパーとハイポをつけます。ハイパーカイフォシスは後弯がハイパーな状態、いわゆる後弯が異常に大きい事です。逆にハイポーカイフォーシスは後弯が異常に小さい、この場合非常に真っ直ぐな状態です。
例えば最近よく知られるストレートネックですが、私達はハイポーロードーシス、前弯が極端に無い状態=ストレートということになります。そして、ストレートネックがあれば当然ストレートバック=ストレート腰もあります。
このように、頸椎と腰椎が非常に似た構造の為に、ぎっくり腰=ぎっくり首=寝違いという構図になるわけです。
そしてこのカーブは大きすぎても、小さすぎても体に害を与えます。このカーブは体にとってクッションの役割をしています。一般的に椎間板がクッションの役目をすると言われていますが、事実ではありません。
事実椎間板は骨格より硬く、強さで負けるため、大きな負荷がかかると椎間板が潰れる前に脊椎にが陥没するからです。体はそのような単純な衝撃吸収装置ではなく、もっと大きな範囲で衝撃を吸収します。このため、ストレートネックも脊椎には大きな負荷になりますし、このことが寝違いの原因の一部なのは間違いありません。
ここでもぎっくり腰を考えると分かり易いと思います。
まず、寝違いの本質的な原因は脊椎関節がずれることにあります。これによって周辺の筋肉にロックがかかります。いわゆる筋肉が硬くなって全く動かない状態です。
これは、身体からすれば、「骨が普通ではない場所に入ってしまったので、周りの筋肉を固くして、これ以上身体を動かないようにしますよ!」という身体からのサインなのです。これは腰痛であるぎっくり腰も同じです。それ故に絶対的に骨格の正常化が重要となります。
しかしその際、気をつけなければならないことがあります。それについて、次の項目でお話したいと思います。
そして骨格の正常化が必要だからと言って、整体・整骨院の筋肉マッサージやもみほぐしをしたから治る、という訳ではありません。むしろ症状が悪化するケースが多くあります。
これは寝違いにもぎっくり腰にも言えることですが、その症状の発生原因を把握する必要があります。
寝違いだから首だけを治せば大丈夫……そうではないのです。寝違いの根本の原因は骨格のズレによる可動域のせいかとそれをひどくさせないための筋肉の防御機能による収縮です。
マッサージやストレッチを何回しても、原因のズレを解消しないと、筋肉の収縮は止まりませんし、下手に防御機能を取ると、症状が悪化することがあります。専門のカイロプラクティックの先生のいる当店をお勧めします。
実は、頸椎の土台である胸椎、胸椎の土台である腰痛、腰椎の土台である骨盤から治療する必要があり、首だけをなんとかすればいい、ということではありません。
一時痛みを和らげたいのであれば、首だけのマッサージなどでもよいと思うかもしれませんが、身体は体の全てでバランスをとっています。ですから、瞬時に的確な判断の出来る、施術者のテクニックが必要となります。
また、症状を解消することも大事ですが、再発を防ぐ・再発したときにどの程度低い状態に留められるか、ということも重要です。
寝違いは、寝て起きる症状ではなく、その骨格の形状が原因で、脊椎の形状変化とは長年の蓄積により起きます。
仕事でのPCも問題ですが、最近ではスマホも原因です。このような状態を長くすることで、首の解剖学的な構造に支障が出て、それが原因で寝違いなどを引き起こします。同じことは同じ構造の腰にも言えます。
そして、マッサージやストレッチでは治らないことも重要です。その時だけ治っても、構造的な問題はそのようなことでは解決できません。生活環境も変わらない現代で、再発を防ぐことは不可能です。
より根本的な施術、そして、仮に再発してもすぐに改善できる下地を体に構築することが大切です。決して、適当な整体や名ばかりのカイロプラクティックに行かないでください。原則ちゃんとしたカイロでマッサージやストレッチをサブに持ってきてもメインですることは絶対にありません。
ドクターカイロながさわでは、米国で業界最高峰の資格を持つドクター・長澤監修の医学療法に基づいた本格的な診断・治療が受けられます。お客様の「どこに行けばいいのか?どの施術が適切なのか?」などの不安を解消するため、お客様の悩みを全てお聞かせいただき、一人ひとりの症状に合わせた適切な施術を行いますのでお気軽にお問合せください。