- 投稿日
- 最終更新日
ぎっくり腰で揉むと悪化する?筋肉が固まる本当の理由
執筆: 長澤一輝, D.C.
米国Cleveland Chiropractic College卒業
Doctor of Chiropractic(D.C.)専門職学位取得
臨床歴25年以上
活動拠点: 銀座・虎ノ門エリア、福岡天神
YouTube:
https://www.youtube.com/@Nagasawa_Drofchiropractic
こんにちは、Dr.Kazです。
ぎっくり腰で腰がガチガチに固まると、「この筋肉を揉んで柔らかくすればよい」と考えやすいですよね。しかし私は、急に固まった筋肉を最初から悪者にはしません。その硬さはGuarding、つまり身体を守るための防御反応として、自前のコルセットを作っている可能性があるからです。
ライブでは、ぎっくり腰の原因を硬い筋肉ではなく、まず骨格のズレに見るという私の考えを話しました。守るために固めている筋肉だけを緩めても、サブラクセーション(Subluxation/骨格のズレ)が残れば、身体はもう一度固めようとします。ここは、マッサージとカイロプラクティックの目的が違うところです。
動画で話している箇所
1. 関節音とぎっくり腰、骨格のズレ、防御反応の話: 4分02秒〜8分25秒
2. 筋肉の張りを先に緩めることへ反対する理由: 10分48秒〜12分03秒
元動画
「ポキッ」という音が原因とは限らない
動いた時に音がして腰が痛くなっても、音とぎっくり腰は同じものではありません。指を鳴らしても「ぎっくり指」にはならない。それと同じで、関節音がした事実だけでは、痛みの原因も損傷の有無も決められません。
関節音について、リアルタイムMRIを使った研究では、関節面が離れる際の空洞形成と音の関係が示されています。大切なのは、音を鳴らすことではなく、音がした時に身体へどのような力が入り、その後どの動きができなくなったかです。
硬い筋肉は「自前のコルセット」かもしれない
私がライブで伝えたかった中心はここです。サブラクセーションが起こり、関節が本来の動きへ参加できなくなると、周囲の筋肉が「このまま動かすのは危ない」と判断するように固まることがあります。私はこれを、自前のコルセットと説明しました。
その状態で硬さだけを強く揉めば、身体からすると、守っているものを外されることになります。だから、さらに固くなったり、刺激の後に動きにくくなったりする場合がある。すべての急性腰痛へ同じ説明が当てはまるわけではありませんが、硬い筋肉だけを原因と決めるのは無理があります。
カイロプラクティックでは原因の方向を確認する
急性腰痛ほど、History(ヒストリー/問診)を省けません。重い物を持った瞬間か、朝起きた時か、咳やくしゃみの後か。転倒や衝突があったか。脚へ痛みやしびれが広がるか。排尿・排便の変化や発熱がないかを確認します。
そのうえで、立ち上がり、寝返り、前後左右の動作を、できる範囲で見ます。Motion palpation(モーション・パルペーション)では、腰を大きくひねるのではなく、腰椎、骨盤、股関節のどこが、どの方向へ動きにくいのかを小さな動きで確認します。
サブラクセーションが関係していると考えた場合は、その部位と方向へAdjustmentを行います。単に「腰が痛いから腰を鳴らす」のではありません。痛みが強い、外傷がある、危険サインが疑われる場合は、確認や施術を限定し、医療機関を優先します。
メディセルを組み合わせる理由
ぎっくり腰でも、関節側の問題だけとは限りません。動けない時間が続けば、皮膚、皮下組織、筋膜周辺にも動きにくさが残る場合があります。
ただし、急性期の強い痛みへ無理に刺激を加えるわけではありません。メディセルで軟部組織の滑走性や過敏性を確認し、骨格側と軟部組織側のどちらを先に扱うべきかを判断します。施術後はReassessmentとして、最初と同じ立ち上がりや歩行を確認します。
整骨院やマッサージで戻る方へ
筋肉を緩める方法が悪いという話ではありません。しかし、筋肉を固めさせているサブラクセーションが残っているなら、対象が違います。硬さではなく、なぜ硬くなったのかを確認する。これがカイロプラクティックだから提示できる別の見方です。
急な腰痛で、揉んでよいのか、動いてよいのか判断できない方は、まず無料相談をご利用ください。症状によっては、カイロの予約より医療機関を優先してご案内します。
予約前に無料相談をする
医療機関を優先すべき症状がなく、サブラクセーションと軟部組織の両面から急な腰痛を確認してほしい方は、初回予約へお進みください。
銀座・虎ノ門エリアの初回予約はこちら
https://airrsv.net/dr-chiro-tokyonakameguro/calendar
福岡天神の初回予約はこちら
https://airrsv.net/dr-chiro-fukuokahakata/calendar
医療機関を優先する症状
排尿・排便の異常、会陰部の感覚低下、進行する脚の筋力低下、強い外傷、発熱、安静でも強く悪化する痛みがある場合は、先に医療機関へ相談してください。
この記事の一次情報
筋膜の癒着って本当にある?揉んでも戻る
主な該当箇所: 4分02秒〜8分25秒/10分48秒〜12分03秒
参考資料
Kawchuk GN, et al. Real-Time Visualization of Joint Cavitation. PLOS ONE. 2015
https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371%2Fjournal.pone.0119470
Interventions for the Management of Acute and Chronic Low Back Pain. JOSPT. 2021
https://www.jospt.org/doi/10.2519/jospt.2021.0304
著者情報
著者: 長澤一輝(ながさわ かずてる)
英語表記: Kazuteru Nagasawa, D.C.
学位: Doctor of Chiropractic(D.C.)
経歴: 米国Cleveland Chiropractic College卒業、1999年Doctor of Chiropractic学位取得、米国滞在8年、臨床歴25年以上
活動拠点: 銀座・虎ノ門エリア、福岡天神
著者プロフィール:
