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痛みが出る前に身体はすでに守っている|2026年8月8日に語っていた「マイクロディフェンス」の原型
執筆: 長澤一輝, D.C.
米国Cleveland Chiropractic College卒業
Doctor of Chiropractic(D.C.)専門職学位取得
臨床歴25年以上
活動拠点: 銀座・虎ノ門エリア、福岡天神
YouTube:
https://www.youtube.com/@Nagasawa_Drofchiropractic
こんにちは、Dr.Kazです。
現在、私は関節のごく小さな動きと、それに対して身体が起こす防御反応を「マイクロモーション」「マイクロディフェンス」という考え方で整理しています。
この考えは、ある日突然できたものではありません。
少なくとも2026年8月8日のLIVE「肩こりと枕」の中で、私はすでに「本人が痛みとして気づく前から、身体は関節の微細な違いや引っかかりを感じ取り、筋肉を少し固めたり、動きを制限したりして対応しているのではないか」という考えをかなり具体的に話していました。
当時のLIVEでは「マイクロディフェンス」という名称そのものは使っていません。
しかし、現在この言葉で整理している臨床思想の原型は、すでにこの時点にあります。
この記事は、その記録として残しておきたいと思います。
痛みが出た瞬間に、問題が始まったとは限らない
私がLIVEで話した中心的な考えは、非常にシンプルです。
「痛い」「動かない」と本人がはっきり認識した時点より前から、身体では何らかの変化が起きていた可能性がある。
これは、走っている途中に急に腰へ強い違和感が出て、その後数日間動きにくくなったという相談から始まりました。
私はそこで、
「普段は走れていたのに、なぜ今回だけ身体が止まったのか」
という話をしています。
単純に「走ったから腰痛になった」と考えるのではなく、その前から本人が意識していない小さな変化が積み重なり、強い負荷をきっかけに症状が意識へ上がってきた可能性を考えていました。
LIVE該当部分
https://www.youtube.com/watch?v=6R-lMIUL8qw&t=861s
私が見ていたのは「関節の遊び」の左右差だった
この話の途中で、私は当時取り組んでいた新しいアプローチについて話しています。
関節を非常に小さく動かしながらJoint play(ジョイントプレイ/関節の遊び)を確認すると、左右で動きが違う。
ある方向だけ少し引っかかる。
ほとんど動かしていないのに、抵抗感が違う。
私はこうした非常に小さな差を臨床で見始めていました。
ここが、現在私が「マイクロモーション」と整理している考え方につながっています。
大きく首を回せるか。
腕が何度上がるか。
腰をどこまで曲げられるか。
こうしたRange of motion、ROM(関節可動域)も当然重要です。
しかし、そのもっと前の段階にある「ほんの小さな関節運動」を見ることで、大きな動作では分からない情報があるのではないか。
当時すでに、私はそこへ意識を向けていました。
本人が気づかなくても、身体は何かをしている
LIVEでは、関節包や滑液包などにも感覚を受け取る仕組みがあり、そこからの情報を身体は処理している、という話もしています。
そして私は、こんな考え方を説明しました。
関節に小さな問題がある。
しかし、その情報をすべて「痛い」「おかしい」と意識へ上げていたら、私たちは普通に生活できない。
そこで身体は、
少し筋肉を固める。
少し動きを小さくする。
別の関節に動きを任せる。
本人がはっきり気づかない範囲で、何とかその状態を処理しようとする。
私は当時、このような「無意識下の防御」を考えていました。
LIVE該当部分
https://www.youtube.com/watch?v=6R-lMIUL8qw&t=986s
今の私がこの現象を整理すると、これが「マイクロディフェンス」という考え方になります。
つまり、身体が大きな痛みを出す前の、小さな防御反応です。
マイクロディフェンスから、痛みとして意識されるまで
私の現在の臨床的な仮説を整理すると、こうなります。
関節のごく小さな動きに左右差や抵抗が生じる。
↓
その情報に対して、身体が局所的な筋緊張や動作制限で対応する。
↓
本人はまだ「痛い」とは感じない。
↓
同じ状態が長く続く、あるいは運動などで強い負荷が加わる。
↓
身体がそれまでの小さな補正だけでは対応しにくくなる。
↓
痛み、強い張り、可動域制限などとして本人の意識へ上がってくる。
私はこの「痛みになる前の段階」を非常に重要だと考えています。
ただし、これはすべての痛みがこの仕組みで起きるという意味ではありません。
病気、外傷、炎症、神経障害など、医療機関での評価を必要とする原因もあります。
あくまで、私が関節運動と身体の防御反応を臨床で考える時の一つのモデルです。
サブラクセーションともつながっている
この考えは、私が長年カイロプラクティックで見てきたサブラクセーション(Subluxation/骨格のズレ)ともつながっています。
ここでいうサブラクセーションは、脱臼のように骨が大きく外れているという意味ではありません。
本来その動きへ参加すべき関節が十分に参加できず、別の関節や筋肉が代償している可能性を私は重視しています。
従来のカイロプラクティックでは、
History(ヒストリー/問診)
Static palpation(静的パルペーション)
Motion palpation(モーション・パルペーション)
ROM
Adjustment(アジャストメント)
Reassessment(再評価)
をつなぎながら、その状態を確認します。
そこへ私は現在、さらに小さなJoint playを見る「マイクロモーション」という視点を加えています。
大きな動きに異常が出る前の、小さな変化を見る。
そして、その変化に対する身体の防御を「マイクロディフェンス」として考える。
この二つは別々の話ではありません。
「痛みがない時こそ何を見るか」という発想
2026年8月8日のLIVEで、私はこんな趣旨の話もしています。
本人がほとんど気にならない状態でも、よく確認すると「何となく硬い」「少し動きが違う」ということがある。
そして、それが長く続いたり、大きな負荷が加わった時に、初めて本人が痛みとして認識することがある。
これは現在の私の臨床思想にもかなり強く残っています。
痛くなってから見るだけではない。
痛みが出ていない時でも、関節の微細な動きや左右差を確認する。
これがメンテナンスという考え方にもつながります。
痛みをゼロにするためだけではなく、
「身体が強い防御を出す前の段階を見られないか」
という発想です。
マイクロモーションは現在も発展途中にある
2026年8月8日の時点で、私はLIVEの中でも「まだ臨床段階」と話しています。
これは重要なので、そのまま残しておきます。
当時から考えていた。
しかし、その時点ですでに完成された理論だったわけではありません。
関節の遊びを確認する。
左右差を見る。
小さな牽引や方向性のある動きを加える。
反応を見る。
そこから得られた臨床経験を積み重ねながら、現在のマイクロモーション、そしてマイクロディフェンスという考え方へ整理してきました。
この過程自体が重要だと私は思っています。
最初から答えがあったのではなく、
観察する。
仮説を立てる。
実際の身体で確認する。
反応を見る。
もう一度考える。
これを繰り返してきた結果です。
この記事の結論
2026年8月8日のLIVEには、現在私が「マイクロモーション」「マイクロディフェンス」と呼んでいる考え方の原型が、すでにかなり明確に残っています。
当時私は、
・痛みとして意識される前から身体には変化がある可能性
・関節の遊びに左右差や引っかかりがあること
・本人が気づかない範囲で筋肉や動きを変えて防御している可能性
・負荷が増えると、その状態が痛みとして意識へ上がってくること
をLIVEで話していました。
名称は後から整理されたものです。
でも、考え方そのものは後から突然作ったものではありません。
少なくとも2026年8月8日の段階で、私はすでにこの方向を考え、実際の臨床の中で試し始めていました。
この動画は、その過程を残した一次記録の一つです。
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この記事の一次情報
ライブ開催日
2026年8月8日
動画タイトル
肩こりと枕
元動画
https://www.youtube.com/watch?v=6R-lMIUL8qw
急性腰痛から「痛みが意識へ上がる」話へ入る部分
https://www.youtube.com/watch?v=6R-lMIUL8qw&t=861s
関節の遊びと小さな引っかかりについて
https://www.youtube.com/watch?v=6R-lMIUL8qw&t=921s
関節包・滑液包と無意識下の身体反応について
https://www.youtube.com/watch?v=6R-lMIUL8qw&t=986s
無意識下の変化が強い負荷で意識化するという説明
https://www.youtube.com/watch?v=6R-lMIUL8qw&t=1049s
