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噛みしめで肩こりが続く理由|歯・骨格・筋膜を分けて考える
執筆: 長澤一輝, D.C.
米国Cleveland Chiropractic College卒業
Doctor of Chiropractic(D.C.)専門職学位取得
臨床歴25年以上
活動拠点: 銀座・虎ノ門エリア、福岡天神
YouTube:
https://www.youtube.com/@Nagasawa_Drofchiropractic
こんにちは、Dr.Kazです。
噛みしめが強く、朝から顎が疲れている。肩や首を揉んでも、またすぐに固くなる。この場合、肩だけを緩めても話は終わりません。一方で、カイロプラクティックだけで噛みしめの原因をすべて取り除ける、とも私は言いません。
現在進行形の噛みしめから歯や顎を守る仕事と、これまで身体へ蓄積した頸椎・胸椎の動きにくさや軟部組織の抵抗を確認する仕事は別です。歯科、カイロプラクティック、メディセルの役割を分けたうえで並行して進める。それが私の答えです。
動画で話している箇所
噛みしめの原因をカイロだけで取り除くことは難しいという話
2分12秒〜4分25秒
歯科のマウスピースとカイロ・メディセルを並行する話
4分26秒〜6分40秒
マウスピースが担当する部分と身体側の蓄積を分ける話
6分41秒〜8分55秒
マウスピースとカイロは競合しない
マウスピースは、睡眠中などの噛みしめによって歯や顎関節へ加わる負担を減らすために、歯科で検討される方法です。顎関節の痛み、口が開きにくい、歯の損傷がある場合は、まず歯科や口腔外科で状態を確認してください。
一方、マウスピースを作っただけで、すでに固くなった首や肩、動きにくくなった胸郭まで自動的に変わるわけではありません。そこでカイロプラクティックとメディセルの役割が出てきます。
米国国立歯科・頭蓋顔面研究所も、顎関節症には顎関節、咀嚼筋、頭痛など複数の状態が含まれ、原因が一つに決められない場合があると説明しています。だから私は「噛み合わせだけ」「ストレスだけ」「首だけ」と一つに決めつけません。
最初に行うのはHistory Takingです
噛みしめの相談でも、いきなり首を触ることはしません。History Taking(問診)で、いつから噛みしめを自覚したのか、朝と夜のどちらがつらいのか、歯科で何を確認したのか、マウスピースを装着して眠れるのか、頭痛や首の痛みを伴うのかを聞きます。
さらに、仕事上の緊張、睡眠、過去の事故、歯科処置、症状が強くなる時期も確認します。噛みしめの背景が分からないまま、硬い場所だけを揉んでも判断材料が足りません。
次にStatic Palpation(静的触診)で、顎周辺、後頭部、頸椎、肩甲帯、胸椎周辺の緊張や左右差を確認します。Motion Palpation(モーション・パルペーション)では、頸椎や胸椎の各関節がどの方向へ動きにくいか、顎を動かしたときに首や肩が余計に固まらないかを見ます。
私がサブラクセーション(Subluxation/骨格のズレ)と呼ぶのは、単にレントゲン上で骨が斜めに見えることではありません。関節が本来参加するはずの方向へ動けず、別の場所が代わりに働いている機能的な問題です。
カイロとメディセルで確認する対象は違う
カイロプラクティックでは、頸椎、胸椎、肩甲帯、肋骨の関節運動と全身の連動を確認します。必要があれば、方向と力を選んでAdjustment(アジャストメント)を行います。音を鳴らすことが目的ではありません。
メディセルでは、皮膚を吸引しながら動かし、顎から首、肩、胸郭周辺の皮膚、皮下組織、筋膜周辺を含む軟部組織の滑走性や過敏性を確認します。ここでいう「筋膜の癒着」は病理学的な癒着を診断する意味ではなく、組織同士が滑らかに動きにくい状態を一般向けに表した言葉です。
関節側のサブラクセーションが残っていれば、軟部組織だけを緩めても首や肩が再び防御する場合があります。反対に、関節運動を整えても軟部組織の突っ張りが残れば、顎や肩の動きにくさが残ることがあります。だから私は両方を確認し、最後にReassessment(再評価)として、顎の開閉、首の回旋、肩の動きをもう一度見ます。
自分だけで判断しない方がよい状態
口が急に開かなくなった、顎が外れたように感じる、歯が欠けた、顔や顎が腫れている、強い外傷後に痛む場合は、カイロの予約より歯科・口腔外科・医療機関を優先してください。
歯科的な確認を受けたうえで、マウスピースを使っても首肩の張りが残る方、顎の問題と同時に胸郭や肩甲帯まで確認してほしい方は、私の確認対象です。
まとめ
噛みしめによる肩こりは、肩だけを揉めば終わる問題ではありません。歯と顎を守る歯科的な対応と、これまで身体へ蓄積した頸椎・胸椎のサブラクセーション、筋肉や筋膜周辺の動きにくさを分けて考える必要があります。
銀座・虎ノ門エリアと福岡天神では、History Takingから始め、顎だけでなく頸椎、胸椎、肩甲帯、軟部組織まで確認します。カイロとメディセルのどちらが必要か、両方をどの順番で使うかを身体の反応から判断します。
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この記事の一次情報
本記事は、2026年7月16日に行ったライブ「噛みしめと肩こり」で長澤一輝D.C.が語った臨床的見解をもとに構成しています。YouTubeでの動画公開日は2026年7月16日です。一般的な顎関節症の情報は、下記資料を別途確認しています。
参考資料
TMD(Temporomandibular Disorders)
National Institute of Dental and Craniofacial Research
https://www.nidcr.nih.gov/health-info/tmd
Chiropractic: In Depth
National Center for Complementary and Integrative Health
https://www.nccih.nih.gov/health/chiropractic-in-depth
著者情報
著者: 長澤一輝(ながさわ かずてる)
英語表記: Kazuteru Nagasawa, D.C.
学位: Doctor of Chiropractic(D.C.)
経歴: 米国Cleveland Chiropractic College卒業、1999年Doctor of Chiropractic学位取得、米国滞在8年、臨床歴25年以上
活動拠点: 銀座・虎ノ門エリア、福岡天神
著者プロフィール:
