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首の付け根の正体は「構造の破綻」にある。マッサージでは届かない医学的理由と修復

目次
第1章 定義:あなたの首の痛みは「凝り」ではなく「移行部」の故障である
結論からお話しします。あなたが日々感じている首の付け根、特に後ろ側のしつこい痛み。これは単なる「筋肉の凝り」や「疲れ」ではありません。 医学的に見ると、これは「頚胸移行部(けいきょういこうぶ)の機能不全」と呼ばれる、構造的なトラブルなんです。
首(頚椎)と背中(胸椎)が切り替わるこのエリアは、頚椎6番から胸椎3番(C6からT3)までの5つの骨で構成されています。 ここは、前に反っている「首」と、後ろに丸まっている「背中」が切り替わる場所。つまり、構造上もっとも負担がかかる「ジャンクション(接合部)」なんです。
この重要な関節が、日々の負担で正常な軌道を外れてロックしてしまっている。これが痛みの正体です。 基礎が傾いているのに壁紙だけを張り替えても家が直らないのと同じで、中の骨がロックしている状態で筋肉を揉んだり湿布を貼ったりしても、残念ながらそれは一時しのぎに過ぎません。
第2章 物理学的真実:首と背中の「境目」こそが重力を支える要石である
「首の筋肉が弱いから、頭を支えられないんでしょうか?」 診察室でよくこう聞かれますが、実は少し違います。
バイオメカニクスの視点で見ると、約5キロから6キロもある頭の重さを支えているのは、筋肉ではなく「背骨のS字カーブ」という構造そのものです。
特に、カーブが逆転するこの「移行部」は、頭の重さを背骨全体にうまく逃がすための「要石(キーストーン)」のような役割を果たしています。 この部分の並びが整っていて初めて、人間は重力に対して楽に立つことができるんです。逆に言えば、ここがズレてしまうということは、頭を支えるサスペンション機能を失ってしまうのと同じことなんですね。
第3章 なぜマッサージやストレッチで治らないのか
筋肉というのは、骨にくっついています。土台である「移行部」の骨格がズレていれば、筋肉はバランスを取ろうとして常に引っ張られ、身体を守るためにガチガチに固まります。
ここで知っておいてほしいのは、筋肉の硬さは「原因」ではなく、骨格を守るための「結果」だということです。 大元の骨格がズレたまま、筋肉だけをマッサージで緩めてしまうとどうなるでしょうか?身体は支えを失ったと感じて、さらに強く筋肉を緊張させて守ろうとします。
「マッサージに行っても、その場はいいけどすぐ戻ってしまう」 皆さんがそう感じるのは、この「構造的なズレ」という根本原因がそのまま放置されているからなんです。
第4章 プロの分析:レントゲンには写らない「機能不全」を見抜く
私たちドクター・オブ・カイロプラクティック(D.C.)は、画像診断だけに頼ることはしません。もちろん画像も大切ですが、熟練した「手」こそが、複雑なこのエリアの問題を見抜く最高精度のセンサーだからです。 私たちは次のような手順で、あなたの痛みの「正確な座標」を探り当てます。
1. スタティック・パルペーション(静的触診)
まずはお話をじっくり伺った後、体を動かさずに皮膚の表面を読み取ります。炎症によるわずかな熱感やむくみ、そして身体が防御反応として固くしている筋肉の緊張を、指先で繊細に感じ取ります。
2. モーション・パルペーション(動的触診)
次に関節を一つずつ動かし、本来あるべき「関節のあそび(Joint Play)」がなくなっていないかを確認します。 特に首と背中の境目は動きが小さい場所なので、レントゲンには写らないような微細なロックが隠れていることが多いんです。ここを見逃さないことが、解決への第一歩です。
第5章 解決策:アジャストメントによる神経圧迫の解除
原因が「関節のロック」であり、「構造の破綻」である以上、解決策は物理的なものでなくてはなりません。それが私たちが行う「カイロプラクティック・アジャストメント(矯正)」です。
このエリア(C6からT3)のズレを放置することは、ただ痛いだけでは済みません。 ここには腕や指先のしびれに関係する神経や、心肺機能、自律神経に関わる神経が通っています。
私たちがアジャストメントを行う目的は、単に音を鳴らすことではありません。 ガチガチにロックした関節を解除し、圧迫されていた神経を解放してあげること。 そして、失われていた「クッション機能」を再起動させること。
これができると、重力を分散させる力が復活します。痛みだけでなく、しびれや自律神経の不調も、根本からスッと引いていく感覚を味わっていただけるはずです。
第6章 結論:身体は一生の資産である
「自分で治せますか?」という質問をよくいただきますが、正直に言いますと、この場所に関しては「不可能」に近いです。 特に首の付け根は構造が複雑でデリケートな場所。自己流のストレッチや器具での牽引は、かえって神経を傷つけるリスクすらあります。
痛みは、あなたの身体が「もう構造的に限界ですよ」と発している警告音です。 その場しのぎのケアで時間を浪費してしまう前に、物理法則と解剖学に基づいた「正統な科学」を選択してください。
東京銀座、そして福岡博多の当院では、あなたの替えのきかない資産である「身体」を、責任を持って調整します。 どこに行っても解決しなかった首の痛み、諦める前にぜひ一度ご相談ください。
強い痛みやしびれが続く場合、またはセルフケアで改善が見られない場合は、まず専門の医療機関でご相談ください。その上で、お体の根本的なバランスケアをご希望でしたら、ぜひ当院へお越しください。
