腰の痛み
Lower back pain


Waist
腰痛について
腰痛といっても様々な原因があり、それがどこから発生している痛みなのか理解することが必要です。
下記に代表的な腰痛をあげてみましたが、それ以外にも前立腺の疾患、女性生殖器関係の疾患、ガンなども腰痛の原因としてあげられます。
ほとんどの方はどこからが骨盤で、どこからが腰なのか判らず、大きい範囲で腰痛と判断してしまっているようです。
頚椎のズレ(Cervical facet syndrome)
【関節のずれによる強い痛み】
腰椎の関節部分がズレた状態で、可動範囲の低下、神経的症状の発生(足への痺れ、腰痛など)がおこります。
非常に強い腰部への痛みがあります。痛みがピンポイントで、体を反るような動きで痛みが増加します。
反対に、前傾姿勢、左右どちらかの傾きを加えると症状が一時的に改善します。
症状が腰椎ヘルニアや坐骨神経痛と混同しやすいために誤診が非常に多いです。
坐骨神経痛(Sciatica)
【おしりから下肢にかけての痛みやしびれ】
腰痛と足の痺れとして多いのが、坐骨神経痛です。 従来の治療だとブロック注射などがあげられますが、非常に効果が不安定で効き目が全くない場合もあります。 原因として以下の2点が代表的です。
- 坐骨神経痛でも神経そのものが圧迫などの影響を受けている場合
- 坐骨神経痛を形成する神経の一部が圧迫などの影響を受けている場合
この疾患の場合、座ったり、立ったり、歩く、動く、前傾姿勢や反る動きなども痛みが強くなる要因です。 個人により症状が若干異なります。骨盤、腰椎のズレによる痛みですので、通常の温熱療法や電気療法では改善しません。
腰椎ヘルニア(Fumbar herniation)
【脊椎の湾曲】
腰椎と腰椎の間にある椎間板が後方に飛び出ることで神経に触れ、腰痛、痺れ等の症状が発生します。
特に L4(第四腰椎)と L5(第五腰椎)の間の椎間板がヘルニアになる傾向があります。
腰痛と痺れです。20~40歳代で発症しやすく、ピークは30~40歳代です。
腰椎ヘルニアの方は過去腰痛の経験がある方がほとんどです。腰の痛みより、足への痛み・痺れが強い傾向があります。
歩行、直立、座る、くしゃみ、咳などで痛みが大きくなります。レントゲンの特殊なサインでヘルニアの診断をされる場合がありますが、MRIの方が確実に診断されます。しかし、いかにMRIでヘルニアの診断が出ても、すぐ手術することは軽率です。
ヘルニアにはグレードがあり、いくら椎間板が出ていても症状として出ない場合もあるからです。
ぎっくり腰(Lumbar strain/sprain)
【急な腰の痛み】
ここでは捻挫という言い方をしていますが、英語でいう strain に相当する日本語が捻挫しかなかったためです。
strain とは、筋肉の使い過ぎや緊張状態などを示す単語です。
原因として、交通事故やスポーツ事故、長時間の固定した姿勢での作業・運動、姿勢の不良、急激な動き(この場合、箸をとるなどの些細な動きも含みます)、筋肉の全体のバランス不良なども考えられます。さらに重要なことは骨のズレによる原因が根幹にあります。症状の発生のプロセスの可能性や、それにかかわる筋肉、靭帯が膨大な数になりますので非常に高い知識が要求されます。
症状として、腰部の痛み、筋肉の緊張(プロテクトのため)、歩行困難(痛みのためにあらゆる動きがゆっくりしかできなくなる)などがでてきます。
頚椎不安定症(Lumbar instability)
【腰の動きすぎによる痛み】
腰の関節の過可動(動きすぎ)の状態です。発生プロセスとして、腰の関節の一つが長期間動かなくて、その分別の正常な関節が動かない関節の役割もカバーしようとして逆に過可動(動きすぎ)を起こしてしまうのです。
これにより腰痛などを発症します。
原因として、腰の関節のズレがあげられます。症状としましては、腰椎ヘルニア、坐骨神経痛などに似ています。
Q&A
よくある質問
デスクワークが多く、腰が痛くなります。横に寝転んでも痛い時があります。
デスクワークの姿勢は、肩が前にずれ込む形で、首から腰に掛けて負荷がかかる姿勢になりますがその姿勢を維持することで骨格が歪んでいき、強い筋緊張を生じさせます。
一概に悪い姿勢といえば簡単ですが、首から腰にかけて広範囲で影響がでるので、全体のバランスを見る必要があります。
特に背骨の歪みは自律神経が深く関わっており、姿勢が悪いお客様に共通して多い睡眠不足、ストレスを強く感じられる方は注意が必要です。
腰から足にかけて痛みやしびれを感じます。ヘルニアでしょうか? 病院に行くべきですか?
特に腰椎では骨と骨との間のクッションである椎間板が後ろに飛び出る事で神経に触れ、痛みやしびれが腰部だけでなく下肢の方まで拡散していきます。特に第4腰椎、第5腰椎の椎間板がヘルニアになる事が多いですが、ヘルニアになる方は30~40代がピークです。
腰痛が慢性的にある方がなりやすい傾向にあります。痛みの度合いは人それぞれですが、歩行時、立位、座位、くしゃみ、咳をした時などに痛みが増長します。
レントゲンよりMRI検査をされた方が詳しく診断されるので、不安な方はまず病院を受診されてください。
しかし、状態によって痛みの度合いが異なりますので、ヘルニアだからといってすぐ手術するのは軽率です。