- 投稿日
- 最終更新日
1年半以上続いた手首の痛み|カイロでも変化が少なかった状態にMMCを試したケース
執筆: Dr.Kaz 長澤一輝, D.C.
米国Cleveland Chiropractic College卒業/Doctor of Chiropractic(D.C.)専門職学位取得/米国滞在8年/臨床歴25年以上
活動拠点: 銀座・虎ノ門エリア、福岡天神
来院・相談の経緯
今回紹介するのは、20代女性のスタッフのケースです。
この方は手首の痛みが1年半以上続いていました。
痛みが強いため医療機関を受診し、そこでTFCCに関する問題を指摘されていました。その後もさまざまなケアを続けていましたが、本人の実感として十分な変化が得られず、長期間サポーターを使用して生活していました。
症状が長く続いたことから、医療機関では手術についての話も出ていたそうです。
私は以前からこの状態を知っており、カイロプラクティックによるアプローチも行っていましたが、正直に言えば、私が期待するほどの変化は確認できませんでした。
施術前の状態
主な問題は、1年半以上続く手首の痛みでした。
日常的にサポーターを使用する状態が長く続き、カイロプラクティックを行っても十分な変化が出ていませんでした。
ここで重要なのは、医療機関でTFCCに関する問題を指摘されていたからといって、私が「TFCCを治そう」と考えたわけではないことです。
TFCCには軟骨・靱帯などを含む複雑な構造があります。そうした組織の損傷そのものを、私が外から確認して修復できるわけではありません。
私が見たのは、その状態の中でも手首の関節がどのように動き始めているかです。
MMCを試した理由
この時点で私は、MMC(Micro Motion Care/マイクロモーションケア)という新しい方法を臨床で使用できる段階まで作っていました。
MMCは関節を大きく動かしたり、強い力を加えたりする方法ではありません。
関節の大きな可動域に入る前の、非常に小さなJoint playや初動を確認し、低強度・低速度・方向特異的な入力を行うという、私が現在構築している臨床技術です。
カイロプラクティックを行っても変化が少ない。
長期間症状が続いている。
医療機関では構造上の問題も指摘されている。
正直、私自身も「これで変わらない可能性はある」と考えていました。
それでも、従来とは違う初動の見方で何か変化があるかを確認するためにMMCを行いました。
1回目・2回目
最初の1~2回では、その場では本人が変化を感じました。
ただし、その変化が長く続いたわけではありません。
翌日になるとまた戻るような状態でした。
これは非常に重要です。
施術直後に動きや感覚が変わったからといって、それだけで「良くなった」と判断してはいけません。
私は次回来た時にどうなっているのかを見ます。
施術直後のReassessment(再評価)だけでなく、その後の日常生活でどうだったかも再評価の一部です。
3~4回程度続けた後の経過
その後もMMCを続けました。
正確な回数については記録確認が必要ですが、LIVEで話した時点の私の記憶では3~4回程度です。
その後、約1か月この方から手首について何も連絡がありませんでした。
ある時、職場ですれ違った際、以前ずっと着けていたサポーターをしていないことに気づきました。
そこで私から、
「サポーターしてないけど、手首どうしたの?」
と聞きました。
本人から返ってきたのは、
「先生、あれからもう1か月くらいですけど、普通に手も使えています。たまに痛い時はありますけど、全然気になりません。サポーターも必要ありません」
という内容でした。
私の方が驚いて、他に特別なリハビリ、薬、注射など何か新しいことをしたのか確認しました。
本人からは、特別なことは何もしていないという返答でした。
考察
この症例で私が言いたいのは、「MMCでTFCCが治る」ということではありません。
それは全く別の話です。
医療機関で指摘された構造上の問題が、その後どうなったかを画像で確認したわけではありません。したがって、TFCCそのものが修復された、治癒したとは言えません。
一方で事実として確認できたのは、
1年半以上続いていた手首の痛みがあったこと
長期間サポーターを必要としていたこと
私自身が以前カイロプラクティックを行っても十分な変化が得られなかったこと
MMC開始後、最初は短時間の変化だったこと
複数回続けた後、約1か月後にはサポーターなしで普通に手を使える状態を本人から確認したこと
たまに痛みはあるものの、本人にとって気にならない程度になっていたこと
です。
私はこの経過から、画像上の構造だけではなく、関節が実際にどう動いているのかを見る価値があると考えています。
この症例から私が考えること
この症例は、私自身にとってMMCの可能性を強く意識するきっかけになったケースの一つです。
同時に、カイロプラクティックだけに固執しないことの重要性も改めて感じました。
私はD.C.です。
カイロプラクティックは私の臨床思想の中心です。
しかし、カイロを行っても変化が少ない患者に、同じことだけを繰り返しても意味がありません。
身体をもう一度見る。
別の角度から見る。
大きな可動域ではなく初動を見る。
必要ならメディセルで軟部組織側を見る。
そして、変化があったとしてもその場だけで判断せず、次回来院時や日常生活での状態を確認する。
技術を使うことが目的ではなく、その人の身体に今何が必要なのかを探すことが目的です。
今回の経過は一人の方の症例であり、同じ手首の痛み、TFCCに関する問題を持つすべての方に同じ結果が出ることを示すものではありません。
手首の外傷や強い痛み、腫れ、筋力低下などがある場合は、まず医療機関での評価が重要です。
ご相談・ご予約
長く続く手首の痛みがあり、医療機関での評価を受けたうえでも日常生活上の不調が残っている場合には、関節の動きという別の視点から確認できることがあります。
施術案内
https://www.dr-chiro-nagasawa.com/treatment/
銀座・虎ノ門エリア料金案内
https://www.dr-chiro-nagasawa.com/ginza-fee/
福岡天神料金案内
https://www.dr-chiro-nagasawa.com/fukuoka-fee/
銀座・虎ノ門エリアの初回予約はこちら
https://airrsv.net/dr-chiro-tokyonakameguro/calendar
福岡天神の初回予約はこちら
https://airrsv.net/dr-chiro-fukuokahakata/calendar
